家族婚の食事会における席次やスピーチ

家族婚は招待する人数が少ないので、新郎新婦はきめ細やかな対応やおもてなしができます。一方で席順やスピーチなど、ちょっとした配慮不足でせっかくの家族婚が台無しになるリスクもあります。どのような点に注意すればいいのでしょうか。

食事会の席次とマナーについて

披露宴の席札
家族婚の食事会では人数によって席順(席次)が変わります。新郎新婦にそれぞれの両親と家族を招待する10人程度の食事会であれば、高砂席に新郎新婦が座って向かい合うように両家の家族が座ります。順番は新郎新婦に近い方から父親→母親→その他の家族です。

祖父母や親せきも加わる20人程度の食事会になると複数のテーブルが必要になります。この時、新郎新婦から遠い関係にある祖父母や親せきほど高砂席に近く、両家の両親が左右の末席に座るのが基本です。友人や同僚など身内以外の人も招待する30人程度の食事会でも同様に、友人や同僚が最も高砂席に近く両親が最も遠い席になります。

家族婚のプランがあるホテルやレストランであれば、ウエディングプランナーが席次を提案してくれますが、そうでない場合もあるので新郎新婦が知っておくと安心です。もっとも家族婚は身内だけのお祝いですから、そこまで席次にこだわらず自由にアレンジしても問題はないでしょう。

例えば一般的に席次の上席は入口から最も遠いところですが、オーシャンビューなど窓の景色が良い会場なら眺めの良いところを上席にすることもできます。ただし、こうしたアレンジをする時は前もって招待客に意図を伝えておいた方が無難です。特に年配者からは当日来場した時にあまりよくなく思う恐れがあります。

身内だけしか参加しない家族婚は、わざわざ招待状を送らなくても口頭で伝えるだけで十分かもしれません。けれども、せっかくの結婚式なのですから形にして送るのが礼儀であり思い違いによるトラブルを防げます。新郎新婦にしても「結婚を祝ってもらうために食事会をする」という意識が高まるでしょう。

招待状には日時や会場はもちろん、当日のドレスコードを書いておくと親切です。もし招待客が平服でも新郎新婦は正装するなら、その旨も併せて書いておきましょう。出欠は家族間で連絡を取り合うか、メールやメッセージ送信アプリなどのやり取りで十分です。もちろん無事に家族婚が終了したらたとえ家族にでもお礼状を送りましょう。

一般的な披露宴であれ座席に置くなどして引出物は渡します。それは家族婚でも同じですが、招待客の負担を抑えるため、会費方式にするならプチギフトを渡す程度で十分です。ただし手ぶらで来ることに抵抗感があったり、何らかの援助をしてあげたいと思ったりする家族はいるでしょう。そのような場合は後日「お祝い返し」という形で送れば、当日手ぶらで来た家族にも配慮できます。

いずれのマナーにしても自分たちですべてを決めようとはせず、事前に両親などと相談するのが大切です。こちらのページでは他にも家族婚で気をつけたい席順やマナーについて詳しく紹介されています。

「ウェルカムスピーチ」とは

一般的な披露宴では、新郎新婦が入場した後に新郎から招待客への「ウェルカムスピーチ」が行われます。時間を作って参加してくれた招待客に感謝の気持ちを伝え、披露宴の内容を予告して気持ちを盛り上げるためです。会場の緊張感を和らげる目的もあります。たとえ小規模の家族婚であってもウェルカムスピーチは必ず行いたいものです。

既に招待客が集まってから時間が経っているので、ウェルカムスピーチは手短に済ませましょう。目安としては1~2分くらいです。簡潔にまとめると以下のような感じになります。

新郎新婦の挨拶

「本日はお忙しい中お集まり頂きありがとうございます。先ほど無事に結婚式を挙げられました。感謝の気持ちをこめて私たちからおもてなしをさせて頂きます。ごゆっくりお楽しみください」

感謝の気持ちや結婚式の報告、食事会の内容についてはもう少し肉付けしても良いでしょう。ぶっつけ本番でスピーチするのではなく、当日までに内容を考えて練習しておくのが無難です。この程度の長さであれば暗記して胸を張り招待客の目を見て堂々と言えるようにしておきましょう。

家族婚での新郎のスピーチのポイント

新郎は家族婚の主役であると同時に、食事会のホストでもあります。身内の集まりですからついだらけた雰囲気になりがちですが、始まりと終わりくらいは新郎のスピーチでしっかりと締めましょう。そのためにはきちんと感を出して、おもてなしをする立場から全員に届くような内容にするのがポイントです。

そこにユーモアを交えると緩急をつけられますが、ふざけ過ぎは禁物です。特に誰かをいじるような笑いの取り方は不快に思う人がいます。お酒が入るとテンションが上がりやすいので、ホストとして飲み過ぎないようにコントロールしましょう。

同様に聞き手が気にするのは「忌み言葉」や「重ね言葉」です。めでたい席ですから忌み言葉が良くないのはもちろん、「たびたび」や「再び」のような重ね言葉も結婚式を繰り返す=再婚すると解釈されるため避けた方が無難です。例えば前述のウェルカムスピーチの例では、結婚式が「終わった」のではなく「挙げられた」と言っています。

こうしたスピーチの間違いを防ぐには、あらかじめ内容を考えておくのが一番です。まずは文字で書いて忌み言葉や重ね言葉が含まれていないか確認しましょう。締めのスピーチは結婚に至るまでの回想やこれからの決意表明などが含まれるので時間も3~5分と長くなります。さすがに暗記するのは無理があるので紙を見ても問題はありません。

あくまでも食事会を綺麗に締めることが目的なので、気の利いたことを言おうとしてアドリブを入れるのは避けたいところです。前もって準備して式のスピーチに備えましょう。

まとめ

家族婚の食事会は気心の知れた親族だけが集まります。一般的な披露宴と違って和気あいあいと砕けた雰囲気で楽しむこともできますが、それでは普段の食事会と変わりません。あくまでも二人の結婚を報告する場ですからメリハリをつけましょう。

席順やスピーチに配慮するのもその一環です。特に食事会の始まりと終わりに行われる新郎のスピーチは招待客の印象を大きく左右します。真心がこもっているのはもちろん、失礼がないように内容を考えたいものです。